色覚特性を持つ方が色の選択や混色で
迷わないためのカラーリファレンス

色の早見表
自然・植物
もの対象色の名称
茶色
ひまわり黄色
桜の花ピンク
樹皮焦げ茶色
苔(こけ)深緑
青々とした芝生
桜の花びらピンク
空・天気・水
もの対象色の名称
晴れた空水色・青
夕焼け橙色(オレンジ)
夜空紺色・黒
深海濃い青
虹の色 (日本・韓国)赤・橙・黄・緑・青・藍・紫
虹の色 (アメリカ・イギリス)赤・橙・黄・緑・青・紫
虹の色 (ドイツ・フランス)赤・黄・緑・青・紫
食べ物・飲み物
もの対象色の名称
トマト
完熟バナナ黄色
なすの皮
牛乳
抹茶鶯色・黄緑
コーヒー黒・ダークブラウン
チョコレート茶色
桃の実ピンク
ブルーベリー
鉱物・金属・その他
もの対象色の名称
金(ゴールド)金色
銀(シルバー)銀色
薄い水色・透明
赤・橙・青
郵便ポスト
消火器
非常口の標識(緑地)
無塗装の段ボール茶色
青信号国際基準: 緑(日本では、国際基準ギリギリの青緑色)
車の点滅信号橙(オレンジ)
テールランプ鮮やかな赤
バスケットボール橙(オレンジ)
コンクリート灰色
イラストを描く際に迷いやすい「日常の固定物」や「自然物」の基本カラーと、描画で使える色の基準です。
1. 固有色のカラーアンカー(基本色の判断基準)
対象基本の色塗る時のカラーイメージ
動物の毛並み茶・黒・白・グレーキャメル / 焦げ茶 / 灰色
哺乳類の毛には「鮮やかな赤」や「緑」は存在しないので、茶・黒・白の派生で塗ります。
ひまわり黄色+焦げ茶イエロー(花びら)+ダークブラウン(中央)
花びらは鮮やかな黄色、中央の種部分は暗い焦げ茶色です。
バラ・チューリップ赤・ピンク・黄などビビッドレッド / ピンク
花びらの色に対して、茎や葉は「はっきりとした緑」を合わせます。
樹木の幹・枝茶色〜焦げ茶グレーブラウン
純粋な茶色よりも、少し灰色を混ぜるとリアルな樹皮になります。
空と雲(昼)青+白スカイブルー(空)+白(雲)
雲の影部分は「薄い水色」や「薄い紫」を使うと立体感が出ます。
テールランプ 鮮やかな赤ビビッドレッド(朱赤)
発光感を出したい時は中心に白を置く。
アスファルト濃いグレーチャコールグレー
コンクリート(ライトグレー)より一段暗い灰色。
レンガ赤茶色テラコッタ
緑や暗いオレンジと混同しやすいため「赤+茶」と覚える。
黒板深緑ダークグリーン
学校の黒板は、黒ではなく「暗い緑」。
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2. 光と影の色選び(色相ずらしの法則)
「黒」や「白」を直接混ぜると色が濁るため、カラーホイール(色相)をずらして選びます。​
  • 光が当たる場所(ハイライト): ベース色より、黄色・オレンジ寄り(暖色)へずらし、明度を上げる。​
  • 影になる場所(シャドウ): ベース色より、青・青紫寄り(寒色)へずらし、明度を下げる。​
デジタル描画の裏技: 影色に迷ったら、ベース色の上に「薄い青紫色の乗算レイヤー」を重ねると、自動的に濁らない自然な影になります。​
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3. 人物の配色ガイド
作画 着色のヒント

肌の色: すべての色相が「赤〜オレンジ」の狭い範囲にあります。影に黒を混ぜると土気色になるため、「赤み」や「青紫」を含んだ影色を使います。

髪の色: 黒髪は純黒ではなく「濃いネイビー」、金髪は「落ち着いた薄黄色」をベースにします。

服の配色(6:3:1の法則):

  • ベース(60%): 白・黒・グレー・ネイビー(失敗しない無彩色・定番色)
  • メイン(30%): 服の主役となる色1色
  • アクセント(10%): 小物・差し色1色

豆知識

日本の「青信号なのに緑色」という現象は、かつての日本語で「青」がカバーする範囲が非常に広かったことに由来しています。

日本では古くから、緑色も含めた広い範囲を「青」という言葉で表現してきました。この歴史的な言葉の使い方が、現代の信号機の呼び方や、日々の暮らしの中に今も深く息づいています。
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🌿 現代にも残る「緑なのに青」の具体例
信号機以外にも、私たちの身の回りには「緑色なのに青と呼ぶもの」がたくさんあふれています。
青野菜 / 青汁: ほうれん草やキャベツなど、完全に緑色の野菜を指します。
青リンゴ / 青ウメ: 皮が鮮やかな緑色をしていますが、青と呼びます。
青葉 / 青山: 生い茂る木々の緑色を表現しています。
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🌏 言語が違えば、世界が違って見える。
アフリカ・ナミビア共和国に暮らす「ヒンバ族」を対象に行われた驚くべき実験
彼らの言語(ヒンバ語)には、私たちが使う「青」にあたる独立した言葉がありません。この実験は、「人間は言葉を持っていない色は、目で見えていても脳で正しく区別できなくなる(サピア・ウォーフの仮説)」という言語心理学の決定的な証拠として世界中で有名になりました。
実験1:日本人には一瞬でわかる「青」が、彼らには見つからない
実験では、パソコンの画面に12個の正方形を円状に並べて見せました。
11個はまったく同じ緑色ですが、1個だけがあからさまな青色です。
  • 日本人の反応: 一瞬(1秒以下)で「これだけ違う」と青い四角を指します。
  • ヒンバ族の反応: どの四角が違うのか分からず、見つけるまでに非常に長い時間がかかったり、最後まで間違えたりしました。
彼らの目(網膜)の細胞は私たちと全く同じで、光としてはブルーを捉えています。しかし、彼らの言語では青も緑もすべて「ブル(Buru)」という一つの言葉でひっくるめられているため、脳が「これらは同じ仲間だ」と処理してしまい、色の違いを無視してしまうのです。
実験2:日本人には絶対に見分けられない「緑」を、彼らは一瞬で見分ける
この実験の本当にすごいところは、次の逆パターンの実験にあります。今度は、12個すべてが同じに見える「緑色」の正方形を並べました。ただし、1個だけ「ほんのわずかに色調(濃淡)が違う緑色」が混ざっています。
  • 日本人の反応: どれも完全に同じ緑色にしか見えず、正解を当てるのは不可能です。
  • ヒンバ族の反応: 一瞬で「これだけ違う!」と言い当てました。
なぜなら、ヒンバ族の言葉には、私たちがひとくくりにする「緑」の中に、「エズム(Ezum:濃い緑やシマウマの焦げ茶)」や「ダンブ(Dambu:薄い緑やベージュ)」といった、細かい別の言葉が存在するからです。彼らの脳は、言葉の区切りがあるおかげで、日本人には見えない微細な緑の違いをハッキリと感知できたのです。
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🔎 この実験が教えてくれること​
世界中の色彩実験から、以下のことが分かっています。
人間は目で色を見ているのではなく、「言葉」で色を見ている。
新しい色の名前を覚えると、人間の脳の視覚野の活動が変化し、その色に対する識別能力が上がる。
つまり、私たちが普段「当たり前にそこにある」と思っている世界の色は、実は自分が使っている「母国語」によって形作られた影のようなものなのかもしれません。
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